公益財団法人正光会 今治病院

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診療内容について

認知行動療法とは…

認知行動療法は、1960年代にアメリカの精神科医師 A.T.Beckが生み出した「心理療法」 です。
欧米では、 政府や保険会社等により 「効果のある確かな治療法」と認定されています。
日本には1980年代後半より紹介され始め、2010年より、うつ病、不安障害、 強迫性障害など精神疾患に対する治療法として、
医療機関での保険診療が可能となっています。

最近の日本では、うつ病・不安障害・適応障害・心身症などの病名で病院を受診する方が増えています。若い世代の受診が多いのも特徴です。
ストレスを避けて生活する事はとうてい出来ません。 職場などでの人間関係、ますます増え続ける仕事の負担、
これらのストレスに早めに気づき、心や身体が悲鳴をあげる前に、適切に対処する具体的な方法をこの認知行動療法は示してくれます。

認知行動療法を一言で言えば、 「偏(かたよ)った物事のとらえ方を修正して気分や行動を変化させる方法」ですが、
近年、この方法を従業員の心の健康管理のために社員研修に採り入れる企業も増えています。
さらに、 学校でのいじめ予防やスポーツ選手のメンタルトレーニング、刑務所での再犯予防などでも利用されています。

当院では、本格的な訓練を受けた精神科医師らがこの療法を担当し、心の不調の治療と予防に取り組んでおります。
ぜひ皆様の「こころの健康づくり」の一助としてお役立てください。

職場復帰のための集団認知行動療法セミナー

「うつ病」などで仕事を休職されている方、いったん仕事を辞めてしまったが求職中の方などを対象に、この集団プログラムを行っています。こころの病を発症したきっかけを振り返り、 再発予防のための対策を具体的に考えます。 再休職を予防し、働き続けるために必要な「考え方や行動」を身につけてゆきます。休職 (求職) 中は自宅で過ごすことも多くなり、 生活リズムが整わず体力も低下するものです。閉じこもりがちになることで社会復帰の意欲も保ちにくいものです。このセミナーに参加することで再び社会に出ていくことへの不安を解消し、「一歩踏み出せた」と考える方が多くいらっしゃいます。社会復帰への足掛かりとして、ぜひこのセミナーをご利用ください。

  1. 週に一回、二時間のセミナーです。
  2. 10名以内のグループで行います。 医師、公認心理士、精神保健福祉士などが担当します。
Aコース

「一歩前に出る」コース

行動的アプローチ
第一回
認知行動療法を知ろう
第二回
行動を活性化しよう
第三回
問題解決能力を高めようⅠ
第四回
問題解決能力を高めようⅡ
第五回
自分を伝え相手の気持ちを知ろう
〜アサーショントレーニング〜Ⅰ
第六回
自分を伝え相手の気持ちを知ろう
〜アサーショントレーニング〜Ⅱ
第七回
自分を伝え相手の気持ちを知ろう
〜アサーショントレーニング〜Ⅲ+個人面談
Bコース

「上手に考える」コース

認知的アプローチ
第一回
認知行動療法を知ろう
第二回
考え方のクセを知ろう
第三回
気分に注目しよう
第四回
バランスの良い考え方をしよう
第五回
自分の能力思考記録表をつけてみようⅠ
第六回
自分の能力思考記録表をつけてみようⅡ
第七回
自分の能力思考記録表をつけてみようⅢ
+個人面談

全十四回
(途中参加可能です。開始前にスタッフと面談し、受講が決まります。)

【参加の条件】

  1. 気分障害、適応障害、不安障害などで精神科に通院中であり、 主治医から参加の許可がある方。
    ※他の病院に通院しながら利用可能です (要紹介状)。
  2. 休職・離職中であり、復職の意思がある方。

【1日のスケジュール(毎週月曜日) 】

9:30
受付
10:00~10:30
開始ミーティング・一週間の振り返り
10:30
認知行動療法プログラム
11:45〜12:00
終了ミーティング

【利用料について】

健康保険が適用となります

楽しむ気持ちを取り戻しながら、心と身体を整えていける内容です。
うつ病とリハビリテーションに精通した専門スタッフが、もう一度踏み出すあなたを応援します。